自分がやりたい音楽がはっきりしている人は、迷いはないと思います。クラシック音楽が好きな人はクラシックギター。なんとなくギターをつま弾いて 楽しみたい人もクラシックギターです。ロックをやりたい人はエレキです。フォークソングを、ギターで伴奏しながら弾き語りしたい人は、フォークギター です。中には、ロックを本格的にやっているけれども、ギターを基礎から学びたいからといってクラシックギターを習いに来る人もいますが、それも 正解だと思います。 そういう人は問題ないと思いますが、あまり音楽やギターに具体的なイメージを持っていない人も多いことと思います。それは全く普通なことです。 しかし、色々迷っていらっしゃると思いますので、以下のことをご参考にお考えください。 これから、ギターを始めたいと思っていらっしゃる方の少なくない方は、まずどういうギターを弾いていくのかを決めてください。 一人でもできる趣味をお探しの方には、断然クラシック・ギターをお勧めします。 おやじバンドを結成しヴェンチャーズを弾きたいと思っている方は、エレキ・ギター、(ほかにベース、ドラムを 弾いてくれる友達が必要です)です。 そういう友達は、中々ギター教室の中では調達できないので、昔から「おやじバンドやりたいね」なんていう友達がいる人がいいと思います。 なぜなら、ドラムはドラム教室、ベースはベース教室に居るものですから。 懐かしいフォークソングを弾き語りしたい人(ギターで伴奏しながら自分で歌うこと=これも一人でできる)はフォーク・ギターです。 ギターを始めようと思っていらっしゃる方に、一言 ギターの弾き方を覚えることは、独学は不可能ではないににても、大変難しいことと思います。是非、お近くのギター教室に行ってください。 独学で学び始めて、途中で挫折された方も、出来るだけ早くギター教室の門を、お叩き下さい。 |
ギターの種類 まず、ギターには、色々な種類があって、どのギターを選んだらいいのかが難しい選択肢になります。 ギターは大別して ◎ クラシックギター : ナイロン弦を使う 原則、指で弾く ◎ フォークギター : スチール弦を使う(ブロンズ弦という名前ではありますが) 原則、ピックで弾く ◎ エレキギター : ニッケルなどの柔らかい金属弦を使う 原則、ピックで弾く の3つに分かれると思ってください。一家言ある人には、これは大変、不満な分類かもしれません。 というのは、色々なギターをやっている 人は、それぞれの楽器に大変、強い思い入れがあって 簡単に分類化しないでほしいという気持ちもあるものと思います。 これらのギターのうち、私がプロの演奏家として、弾いている楽器はクラシック・ギターです。でもご安心ください。フォークギターも エレキギターも手ほどきから,、少々弾けるようになったと思える程度にはお教え致しますので、どうぞ習いに来てください。 より詳しい分類 ギターのごく掻い摘んだ歴史 クラシック・ギターの成立(興津典明さんからの聞き書き) エレキ・ギターの誕生 |
音楽のジャンルとギターの種類 けれども、これから習い事でギターをやってみようかと思っている皆さんには、是非ともご自身がどんな音楽をしたい。ということを しっかり持っていてほしいと思います。かといって音楽教師としては「自分はこの音楽しか好きではない」と狭く考えないで、広く色々 な音楽に関心を持っていただきたいと思います。しかし、初めのとっかかりとしては、「このジャンルの音楽がしたい」「この一曲が」 弾きたいという目的を持って始められるのが一番です。 ところで、どの音楽にはどの種類のギターを使うといいというのは、最初から決まっている訳ではありません。けれども、普通には 大体、音楽のジャンルごとに使うギターの傾向は決まっています。 クラシック・ギター : 何でも。というのは、クラシックギターを弾いている人が、全員クラシック音楽が好きな訳でもなさそうです。 現在流行中の歌、なつメロ、映画の音楽、エヴァーグリーンなポピュラー音楽を編曲したものを弾いて楽しむ 人も少なくありません。ただし、フォーク歌手が手にしているフォークギター、それ以上に、ロックバンドの ギタリストが弾くエレキギターを、これで代用するのはちょっと違う気がします。 「その世界の」生きた音楽としては、興味深いことですが、演歌とボサノヴァの伴奏では、クラシックギターが 使われています。 音楽のジャンルは何であれ一曲の曲を一人で、独奏で弾き切るのに適しています。 上級者の弾くギターは、ほぼピアノと同じような役割を務めることができます。 フォークギター : もっとも適するのは、歌の伴奏用に和音を鳴らして伴奏する。ほかに、微妙に楽器の種類が違うのですが ブルース・プレーヤーがギターソロを途中に交えながら弾くのに使うウエスタン・ギターなどもこの仲間です。 また、この20〜30年ほどの間、とみに人気の高いエレアコ・ギターというのもどちらかというと、エレキギター よりもこちらに近いニュアンスを持ったギターです。ジャズでよく使うフルアコースティック・ギターや、セミ・ アコースティックも、エレアコではありますが、これはどちらかと言うと、エレキギターの方に分類されます。 また、「エレアコ」という言葉はフォークギターに近い、フラットトップのギターを使う人が好んで使います。 フル・アコ、セミ・アコを使う人は、それを「エレアコ」と呼ぶことをあまり好まないように思います。 エレキ・ギター : ロックやジャズ、ポピュラー音楽など、主にバンド(楽団)で演奏されることが多いと思います。 通常の使われ方は、バンドの中で他の人が伴奏してくれているときにはメロディーを弾き(リードギター) また、他の楽器や歌い手がソロを取っているときにはコードを弾いて伴奏する(リズムギター)。 そんな風に使うのが普通です。 けれども、クラシックギターを弾く人は、音楽のジャンルには構わず、どんな音楽でも1本のクラシックギターで弾き切りますが、 逆に、ロックミュージシャンの人などは、普通はエレキギターのソリッドギターを使うことが多いのですが、自分の弾く曲の色々なニュアンス を出すためにかなり多くの種類のギターを弾き分ける人も少なくありません。 フラメンコギター : 楽器としてのフラメンコ・ギターも確かにありますが、それは、強い意味では、楽器のことではなくスペイン南部 の伝統的舞楽「フラメンコ」の中でギターによって演奏される音楽と言うほどの意味です。楽器としては殆ど クラシックギターと大きな違いはありません。楽器としてのフラメンコ・ギターはフラメンコ音楽に適した音色を 出すための高級手工ギターのことなので、多分、初心者の方はクラシックギターの初心者と同様に 量産品のクラシックギターを使っているのだと思います。 |
クラシックギターのお勧め 勿論、私がクラシック音楽の音楽家だから、それをお勧めするのですが、それだけでもありません。歌を歌ったり、バンドを組んだりというと それが、実際、楽しい音楽ライフに繋がるかどうかは、かなり色々な状況に左右されることと思います。何でも一人でやっていけるクラシックギター なら余計なことに左右されず、思いきりギターを楽しむことが出来ます。また、ピアノみたいな独奏を得意とするギターは、当然、歌や、どんな楽器の 伴奏も得意ですので、自分には出来ない、色々な楽器とも交流して楽しむにはこと欠きませ。また、同じギターを愛好する人同士のギター合奏の グループなども各地に少なからず存在します。 ギターは決して簡単に弾ける楽器ではありませんが、その分、ギターの奥深さには計り知れないものがあります。だから、一生弾き続けても それに打ち込めば打ち込むほど、毎日が新発見の日々となることでしょう。その事をつぶさに実感できるのは、何といってもクラシックギターだと 思います。 |